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年の瀬、冬がくれた予感

2014-12-31:Wed ◇


---パシンッ
ことり「もう馬鹿っ…さくらなんて知らない!」

頬に痛みを感じる頃にはことりはもう目の前からいなくなっていた。
僕とことり、いつかこうなるんじゃないか、そんな予感がなかったわけじゃあない。
その鈍い痛みが愛すべき人を追いかけなればならない2本の脚を氷漬けにしていた。


これは^さ^とことりが生涯を共にすることを誓った少し前のお話。


結局呆然と立ち尽くすことしかできなかった僕はただふらふらと当てもなく歩き始めた。
^さ^「僕には過ぎた女性だった、のかな。」
???「何浮かない顔してるのよ。」
聞きなれた声が僕の背中から聞こえてきたと思うと目の前が真っ暗になった。
^さ^「絢瀬、か?」
絵里「ピンポーン、正解。さくらの後ろ姿が見えたから声かけちゃった。」
^さ^「全く…人違いだったらどうするつもりだったんだよ。」
絵里「何年の付き合いだと思っているのよ。あなたのそのだるそうな後ろ姿なんて見間違えないわよ。」
絢瀬とは小さい頃からの付き合いだ。
^さ^にとっては唯一の女友達で気の許せる数少ない親友である。
ことりとのことも絢瀬に真っ先に報告した。
絵里「それで?多分ことりのことでしょ?」
^さ^「ことりに、何か言われたか?」
絵里「別に。ただ普段無表情なあなたがそんな分かりやすく落ち込んでるなんてことりのこと以外思いつかないもの。」
^さ^「察しが良過ぎるのもどうなんだ。」
絵里「分かりやす過ぎるあなたが悪いのよ。立ち話も何だからどこか暖かい場所に入りましょう?」
絢瀬の提案により2人は近くのバーに入った。


絵里「あなたは?何か飲まないの?」
^さ^「今日はそんな気分じゃないんだ。」
絵里「まぁあなたには一仕事残ってるし、それもそうね。」
^さ^「なんの話だ?」
絵里「こっちの話よ。それで、そろそろ何があったのか教えてくれてもいいんじゃない?」
^さ^「そう、だな。」
絢瀬にはことりとのことでかなり相談に乗ってもらってるし信頼はできる。
気が進まないのはだからこそである。
^さ^「怒るなよ?」
絵里「話によるわね。」
^さ^「まぁそれもそうか。」
そして僕は何があったのか絢瀬に語り出した。


^さ^「ことり。」
ことり「どうしたのさくら?」
デートの帰り道、僕はずっと胸に秘めていた不安についてついに聞いてみることにした。
^さ^「ことりはさ、どうして僕とこうして付き合ってくれているんだ?」
ことり「えっ…?」
^さ^「初めて会った時、そして仲良くなった時、ことりは僕にさくらは放っておけないからって言ってくれた。」
ことりは真剣な顔で僕の話を聞いている。
^さ^「そんなことりの優しさに僕は惹かれて、そして君を好きになった。だけどことりはどうなんだ。僕はことりに何もしてあげれてない。」
ことりの顔が俯いていくのが分かる。それでも僕は話すのを止めなかった。
^さ^「僕は君に好かれるきっかけも、道理も何も無い。それでも今日というこの日までことりが僕の隣に居てくれた理由を知りたいなって、そう思ったんだ。」
ことり「………」
^さ^「ことり…?」
ことり「本当に…?本当に分からないの?」
ことりの目からは涙が溢れていた。
ことり「ひどいよ…私の気持ち、何も伝わってないよぉ…」
パシンッ
ことり「もう馬鹿っ…さくらなんて知らない!」


絵里「あなたって本当に不器用ね。」
そう言って呆れた顔で僕を一瞥した。
^さ^「まぁ否定はできないな…」
絵里「それで、どうしてことりが泣いたのか分かる?」
^さ^「それは…」
辿り着いた答えは一つだった。
でもそれが答えだなんて信じられなかった。
自分を、そしてことりを。
絵里「一つだけ言っておくわ。」
絢瀬は真剣な眼差しで僕を見ながらこう言った。
絵里「ことりはね、確かに凄く優しい子よ。あなたには言わなくても分かると思うけど。でもね、同情だけで自分の気持ちに嘘をついてまで人と付き合うような子じゃないわ。」
^さ^「…!」
絵里「後は、分かるわね?」
^さ^「絢瀬、ありがとう。」
絵里「今日のお代はさくら持ちね。」
^さ^「ひどい女だ。」
絵里「最高の女の間違いでしょ?」
^さ^「そうとも言うかもな。」
居ても立っても居られず、^さ^は一目散に駆け出した。


絵里「さて、ことりはどうするの?」
ことり「…」


^さ^「いつもの場所で待ってる…と。」
時刻はもう日を跨ぐ寸前なっていた。
あんな別れ方をしたんだ、来てくれる望みなんてあるのだろうか。
でも今すぐにことりに伝えたい、その一心でことりを待ち続けた。
ことり「…さくら。」
望んでいたその声は予想に反して早く来た。
^さ^「…ことり。」
ことり「さくらぁ…ごめんね…」
僕が言葉を続けるよりも早くことりは僕に泣きついた。
ことり「寂しかったの、本当はさくらがいなきゃことりダメなのに、あんなひどいこと言って…」
^さ^「ううん、悪いのは僕なんだ。ことりのこと、何も分かってなかった。」
^さ^「でも、これだけは言っておくよ。」
ことり「なあに?」
^さ^「僕はことりの何倍も、何十倍も、何百倍もことりのことを愛しているよ(超ド級イケメンボイス)」
ことり「むー、さくらはやっぱり何にも分かってないよ。ことりの方がさくらよりさくらのこと好きだもん!」
そう言うと2人はお互い吹き出して笑い合った。
ことり「絵里ちゃんがね、教えてくれたの。さくらはことりが好きで好きで仕方ないから心配になっちゃうんだって。」
どうやらことりは後から絢瀬に呼び出されて同じバーで話を聞いていたらしい。
^さ^「あいつ…余計なことを…」
ことり「むー、違うの?」
^さ^「…本当だからこんなに顔真っ赤にしてるんだよ。」
ことりはクスッと笑うと唇を突き出してこう言った。
ことり「仲直りのちゅー、して?」
^さ^ことり「ちゅっ♡」
^さ^「これからもずっと、ずっと一緒にいような(Forever IKEMEN Love)」
ことり「もう…なんだがプロポーズに聞こえちゃうよ…♡」
^さ^「そういうつもりで言ったんだよ。」



年の瀬ですね。
2015年も僕とことりをよろしくお願い致します。
Love is Forever

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